愚者であれ~調舒星中殺

私の周辺では先月、秋の人事異動があり、既に今週から、異動のための引き継ぎやら
何やらでバタバタしている様子。

今回、自分には全く関わりないけれど、それは無いだろうというような異動があり、パワハラじゃなかろうかとも見受けられ
改めて組織というものにゲンナリしています。

酷い辞めさせられ方をして行くパートは定期的にいる。
それは、組織が求める速度で仕事が出来ない人や、とても
優秀だがパートの範疇を越えて活躍して天狗になる人や、
社員と上手くやれない人などそれぞれだったけれど、毎年契約
更新のある雇われ方なのだから、話しあいの場できちんと更新出来ない理由を述べて断ってくれた方がお互いのためではないでしょうかと思うのに、その人の人格を否定するような追い詰め方をして、辞めますと言わせるみたい事の繰り返しにうんざりする。
そのような軋轢の中で体調を崩される人もいる。

私も、数年前、うるさい奴認定を受けてあるグループに入れられた。
そこでは、他のパートとは異なり、一日中一つの仕事しか与えられず単純作業の繰り返しだった。
その時、さっさと辞めれば良かったのでしょうが、ここで、自分の負けん気に
火がついてしまい、その軋轢と闘うために日々出勤していた。
うん、いまだから分かるのですが、平時じゃないから力がみなぎってしまった。

そしてそのグループにいた仲間はみんな強くて、天将さまや中殺の身強の
集まりでした。
たぶん、普通にしていても周囲に迷惑なタイプの人達。
私達はその後、おしつぶされず、泣き寝入りはせず、不当な扱いに抗議して、差別をやめていただき、そのグループは解体され、それぞれ通常の仕事に戻されたけれど、みんな痛い目にあい(それは、自尊心とか充分傷つきます)沢山学んだと思う。

けれど、その後で私は激しく被害者意識を強めた。
それは、私達にも問題はあるが、そのような扱いをする組織に対して、周囲からは何も
声は上がらなかった。
自分の中の被害者意識から抜け出せたのは、占いを学んだからです。
自分の事だけ考えていても自分は見えて来なくて、自分以外の人の特性を知ることで、
やっと自分を客観的に捉えらるように成った。

理解出来ない人の行動が、分かってくるようになった。
そして、自分は夏瀬杏子先生の言っていた白ヤギさんの中の黒ヤギらしいということをようやっと呑み込むことが出来るように成った。

軒先に置いていただいているような私が、そこの主達に向かって、わめいてたら、うるさい出て行けと言われても仕方ないんだなと、諦めて、穏やかに周囲に和もうと思える頃に
異動した先のチームは偏りの多い人や、中殺が多くいる場所だった。

軋轢は消えて、自分の中の被害者意識も消えたら、周りはみんないい人だった。
かなり、私を許容して受け止めてくれています。感謝です。
いまの会社で働いて来年で15年かな経過するけど、今が一番穏やかです。
人に頼んだりすることが恐ろしく下手だった私が(何でも自分でやろうとしていた)
自分よりそれが得意な人、上手な人に委ねることも出来るし、私より若いパソコンが得意な後輩に甘えて教えてもらえるような、とてもよい環境を得た。

けれど、いっきに、問題のない環境に厭きてしまう自分を発見した。
ここにはもう、目的はない。
同じことを繰り返しても、もう成長はない。むしろ五十肩とか老眼で仕事のペースは
若いに人に敵わないし、考えることで求められているのは目先の限られた事で本質的なことは関係ない。そして日々、ペーパーレス化の機械的ないずれはAIにとって代わられる世界の仕事だ。

仕事仲間の同僚達は今は移行期だから、あと数年、会社に要らないと言われるまで頑張ろうと言ってくれる。いまどき50代で事務仕事は有難いって。

だからつつがなく、目立たたず、誰がが酷いしうちを受けていても、それはその人にも
問題があるからとやり過ごす。

優しい人が今回、追い詰められている人を誰かが救ってくれないかなと言っていた。
それは、誰かであり、自分ではない。
私は、その追い詰められている人を救うなんてことは出来ないけれど、そんな行為
が繰り返され、それが容認されている社風はいかががものかと憤りはある。
黙って見過ごすは加担してることになるよねと思う。

事実、私が追い詰められていた時は、周囲は全部敵だ!と思っていた。
今回のひどい人事異動に対して、
私は幾つか闘い方を考えてみた。そして近い人に話してみた。
そんなことすると
紅谷さんが損するだけだよと言われた。
損するって何?それがそもそも分からない。
間違っていませんかと声にしてみようと言ってみただけなのに。

数年前の私なら、もっと喧嘩早くて、人に話す前に一人で抗議していただろう。人に話している時点で本気で動こうと思っていない。行く時は一人で、考える前に動いていた。

実のところ私は今回の被害者は嫌いだ。昔大モメした相手だ。でもそれとこれとは私の中では別だ。

抗って行きたい、闘ってしまうは自分の定番。自分の中に備わっていること。
感じることを薄めて生きる努力をしてきたけれど、
薄めても、麻痺させたらもう限界だなと。
自分の愚者度が改めて分かったので、これからはより明るく愚者として生きて行こうと思う。


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