感謝をエネルギーに!

2019年の夏に南阿佐ヶ谷にあった「ウラナイトナカイ」が閉店して、半年が過ぎようとしています。
離れて改めてトナカイというお店の意味や在り方が客観的にも見えてきた矢先に
まつい先生が逝去されました。

お通夜に参列したので、事実だと分かっていながら、僅か1年と4ケ月しかお世話になっていない私が、時折こみ上げる感情を持て余してしまうので、ご家族はもとより、まつい先生と親交の深かった皆様の想いはどれほどかと思います。

私はトナカイに入店してもお店の鍵を持っていなかったので、1年4ケ月、毎週まつい先生が鍵を開けにいらしていたので、お顔を合わせる機会に恵まれました。

最初は何を話していいのかもわからなかった。
潤滑油的な無駄話しが苦手なので。
いい大人が会話も築けないなんてと最初の数か月は緊張していました。

でも、どこかで開き直った。
良く思われたいとか、私のドギマギは見透かされている気がしたので。
このままの自分で素直に行こうと。

そう決めたら、普通に何気ない会話が出来るようになっていました。
そして、言わなくてもいいことを「おせっかいだけど」
「余計なお世話なんだけど」と言いながら私にいっぱいダメ出しして下さいました。
私の天の邪鬼さや頑固さも十分ご存じだったでしょう。

それでも、
そんなことも知らないのか、出来ないのかというレベルの私に
本当に基本的なことを、いくらでも知らんふり出来ることをあえて言葉にして
教えてくださいました。

いっぱい具体的なアドバイスを
もう、見てられないよ的な勢いで伝えていただきました。

かなり、後半になってから、「あんときの柘榴さんは酷かった!」って言われて
その時教えてくださいよって言ったら、やだよ、言える感じじゃなかったよって。
自分でいっぱいいっぱいになってる時に言ってもなと
タイミングや私が受け取れる余裕があるかまで考えて下さいました。

もう閉店が決まった時に、「年はくってるけど、面倒くさい、手のかかる最後の新人レギュラーとして認知しておく」と言いながら、閉店後どうするの?と
どうするのか全く決められない私に声をかけて下さいました。

活動宮はほっといても自分でバタバタするから大丈夫、心配なのは動きが見えない不動宮と言いながら、活動宮のくせに、腰が重くてバタバタしない私に、沢山アドバイスして下さいました。

まつい先生がせっかく、あえて言ってくださったことが、まだまだ私の中では
課題として残っているので、出来ることからひとつひとつクリアしたい!
でも、私も若くないので、持ち時間を考えながらバタバタします。
年をとればとるほど、自分にダメ出ししてくれる存在がとれだけ稀有な人なのか
は充分に実感しています。

まつい先生は沢山の人にとってかけがえのない存在でそれを背負うことの意味も十分に承知して引き受けていらした。
まつい先生ありがとうございました。
トナカイに行けたこと、まつい先生に会えたことに心から感謝しています。

トナカイ閉店時にまつい先生に持って帰ってと託されたポトスは育っています