ただ好きなだけでいい

国立西洋美術館のリニューアルオープン企画展の「自然と人のダイアローグ・フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで」を観に行ってきました。

上野公園はとても好きな場所です。

この企画展は西洋美術の巨匠たちによる自然をめぐる風景やその風景の中の人々を描いた作品が集められている展示でした。

クロードモネ「舟遊び」
知っている画家の作品が沢山展示されていました。

私もモネやゴッホは好きです。


私のお目当ては一枚だけ展示されていたパウル・クレーの作品でした。私の絵画やアートへの入り口がクレーでした。

私のクレアボヤンス鑑定を受けてくだった皆さんはご存じだと思うのですが、私には絵心がなく、まっすぐ線を描くことさえ難しさを感じつつ、クレアボヤンスをやりたいから透視した絵を書いています。

子供の頃も絵を描くことには興味を持っていなかったですね。でもある時、絵画を観るのは好きなんだなという気づきがありました。

高校生の時の夏休みの美術の宿題に「フラゴナール展」に行ってレポートを提出しなさいというのがあって、暑い夏休みにイヤイヤ行ってみたら、おもいのほか絵画を観ることが楽しかったのです。

クロードモネ「睡蓮」

独身時代は気になる美術展には、たまに行っていました。

でも子育てや日々に追われて、美術が好きと言えるほどの造詣もなく、ただ観て楽しむのは、単なる贅沢だと思い込みすっかり、自分の日々から追い出していた時に、たまたまた下の子と渋谷に行き、そこでクレー展が開催されていた。

その日、どうしても観たいと思って、子供はもう中学生だをったので、少し一人で本屋でも洋服を見るでもいいから私と別行動してくれない?と頼んだら、当然理由を聞かれ、美術展を観たいと伝えると、思ってもみなかったのですが、彼女は「私も観てみたい!」と言ったのです。

そういえば、子供の頃は絵を描くのが好きな子だったなと思いだした。その時13歳の彼女はちゃんと美術展を楽しんで、また行きたいと言ってくれた。

それ以来、私と娘は興味が合えば一緒に絵画を見て歩くように成ったのですが、一緒に入場しても会場ではお互いに、自分のペースで観たいので、単独行動。グッズ売り場で落ち合っています。彼女は私より丁寧に観て回るタイプです。

ゴッホ「ばら」

私の方が観るテンポが速い。好き嫌いがハッキリしているので。本当に好き嫌いでしか観てないんですよね。でも自分にとって何がグッとくるかが沢山の作品を観ているとクリアになっていく感じがとても好きです。自分の好みを確認している素直な感じが嬉しい。

あの日の娘がただ好きで楽しめばいいを教えてくれたと言うか、ただ好きなだけで充分だよを教えてくれた気がしています。

好きを人を比べる必要はないし、好きに浅いとか深いとかあるにしても、浅いから悪いとかダメではないんだよねを美術展に行く度に実感している。

ゴッホ「刈り入れ」


私が楽しくて、刺激されてり、リフレッシュしたり、何かに気がついたりというアートに触れることで生まれる自分にとっての豊かな時間が私はただ好きなだけで、それでいいんだと思っています。

6月はたくさんのアートに触れた。好きがあふれたいいひと月でした!

クレー「月の出」

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